〚化学でレジンが分かる〛天然石のレジンアクセサリー教室 田村友莉子です。
現在、11種類のレジン液の性質を比較する本格的な実験を進めています。
今回のテーマは、制作のテンポを左右する「硬化速度」に注目してまとめました!
※実験の背景や11種類のラインナップについては、こちらの記事をご覧ください。

硬化スピードは「狙って」設計されている?
レジン液によって固まるスピードが違うのは、中に入っている「反応促進剤」の種類や量が異なるからです。
また、ベースとなる樹脂の構造も影響します。
つまり、硬化スピードは各メーカーがある程度狙って配合設計しているものなのです。
硬化条件によっても速度は変わる
同じレジン液を使っても、以下の条件でスピードは変化します。
- ライトからの距離
- レジンの厚み、サイズ
- 着色剤や封入物の有無(透明度)
UV-LEDレジンの場合、硬化させたい部分に届く光の「パワー」が重要です。そのため、メーカーの推奨時間は「◯秒〜◯秒」と幅を持たせて記載されていることが多いですね。
レジンの完全硬化に大きく関わってくる指標なので、私はかなり重要視しています。
今回比較しているレジン液(全11種類)
実験で使用しているのは、こちらの11種類です。
- PADICO: 星の雫 / 太陽の雫 / 空の雫
- 清原: Resin Lab(レジンラボ)
- エルベール: パーフェクトレジン
- Green Ocean: まさるの涙 / まさるの涙 プレミアム
- MYmama: toujours SE / MANTEN
- Croccha: 作家のためのレジン
- レジン道: コードレジンα
徹底比較! 11種類の硬化時間一覧
各メーカーの公式データ(HPやラベル記載)をもとに、硬化時間の目安を一覧表にしました。
(※各社で測定条件が異なるため、あくまで目安としてご覧ください)
| レジン液名 | 硬化時間の目安(秒) | 速度の傾向 |
| 星の雫 | 30〜90 | 速め |
| Resin Lab | 30〜90 | 速め |
| 太陽の雫 UV-LED | 30〜120 | 速め |
| パーフェクトレジン | 60〜120 | 中くらい |
| 作家のためのレジン | 60〜120 | 中くらい |
| 空の雫 | 60〜240 | 中くらい |
| MANTEN | 60〜 | 中くらい |
| トゥジュールSE | 120〜180 | 遅め |
| まさるの涙 | 120〜240 | 遅め |
| まさるの涙プレミアム | 150〜240 | 遅め |
| コードレジンα | 180〜300 | 遅め |
グラフで見ると、速いものは30秒から、ゆっくりなものは300秒(5分! )まで、かなりの差があることが分かりますね。

実際の作業では、不透明な封入物を入れた時などは特に、長めにしっかり硬化してあげましょう!
硬化は「速い」方がいいの?
硬化速度には、速い・遅いそれぞれにメリットとデメリットがあります。どっちが良いかではなく、自分のスタイルに合わせて選ぶのが正解です。
硬化が速いレジンの特徴
- 〇 メリット: 硬化不良を起こしにくい。着色や封入物が多くても固まりやすい。
- △ デメリット: 反り(収縮)が出やすい。明るい窓際だと作業中に固まり始めることも。
硬化が遅いレジンの特徴
- 〇 メリット: ゆっくり固まるため、反りが出にくい。明るい場所でも焦らず作業できる。
- △ デメリット: 制作に時間がかかる。厚みや色によっては硬化不良のリスクがある。
目的によって「最適な1本」を選ぼう
私個人の意見としては、作品の失敗(硬化不良)が絶対に嫌なので、硬化速度が速いレジンの方が扱いやすくて好きです。
しかし、大きな平面作品を作るなら「遅め」のレジンで反りを防ぐなど、作りたいものによってベストな選択は変わります。
「何を重視して作品を仕上げたいか? 」
それを自分で選べるようになるための「考え方」を、これからも化学の視点でお伝えしていきますね。
今後の実験もお楽しみに!
最後までお読みいただきありがとうございました。
