レジンが反る原因を化学する!レジン液11種類の「反り」徹底比較実験

〚化学でレジンが分かる〛天然石のレジンアクセサリー教室 田村友莉子です。

現在、11種類のレジン液の性質を比較する本格的な実験を進めています。

「におい」「粘度」「価格」に続く第四弾のテーマは、「反り(収縮)」についてです!

※実験の背景や11種類のラインナップについては、こちらの記事をご覧ください。

目次

なぜレジンは「反る」のか?

まず、反りが起こる理由を化学の視点で解説します。

レジンが化学反応によって液体から固体に変化する際、分子構造の変化によって体積が数%小さくなります。
これを「硬化収縮」と呼びます。
これは樹脂の性質上避けられないことですが、どれくらい縮むかはレジン液の種類によって大きく異なります。

さらに、硬化中には熱が発生します。
熱い状態のレジンにはまだ柔軟性がありますが、冷めて固まっていく過程で「応力(ゆがみの力)」が溜まり、結果として反ってしまうことがあります。
サンプルの中の場所による硬化スピードや冷却温度の差が、この反りを大きくする原因なのです。

反りが発生するかどうかは、硬化させたい形によっても異なります。

小さいサンプルでは、反りはあまり気にならないことが多いです。

今回比較しているレジン液(全11種類)

実験で使用しているのは、こちらの11種類です。

  • PADICO: 星の雫 / 太陽の雫 / 空の雫
  • 清原: Resin Lab(レジンラボ)
  • エルベール: パーフェクトレジン
  • Green Ocean: まさるの涙 / まさるの涙 プレミアム
  • MYmama: toujours SE / MANTEN
  • Croccha: 作家のためのレジン
  • レジン道: コードレジンα

「反り」測定方法

今回は、各レジン液で同じ厚みのプレートを作成し、平らな面に置いて冷ました時にどれくらい浮き上がるかを実測しました。

①薄くて長い型で硬化サンプルを各3つずつ制作(再現性チェックのため)
【硬化の条件】各レジンの推奨硬化条件で型の上側から&裏返してからの計2回ライト照射※ライトは上のみ、下はアルミホイル。

②室温で冷ます(この間に反ってきます)

③反り上がりの高さを計測


実験:11種類のレジン「反り」測定結果

浮き上がった部分の高さを定規で計測したところ、しっかり差が出ました。

反りmm該当するレジン液
0太陽の雫、空の雫
1パーフェクトレジン、まさるの涙プレミアム、コードレジンα
1.5まさるの涙
2星の雫、Resin Lab、MANTEN、トゥジュールSE
3作家のためのレジン

特にPADICOさんの「太陽の雫」と「空の雫」は全く反らず、驚きの結果でした!!素晴らしいですね~♡

レジン液によってこれほど差が出るのは本当に面白いです。

0mmと3mmの差は見た目でこれくらいあります。(左:0mm、右:3mm)

ちなみに、再現性チェックのため各レジンで3サンプルずつ作って実験をしましたが、3サンプルの中では反りの差異が無く、再現性高くできていることも確認できました。


「反り」を抑えて美しく仕上げるコツ

もし反りやすいレジン液を使う場合でも、工夫次第で反りを抑えることができます。

  1. 両面照射: 型の両面から同時にライトを当て、収縮のバランスをとる。
  2. 厚みを均一に: 部分的な厚みの差をなくし、応力の偏りを防ぐ。
  3. 2段階硬化: 最初は弱い光でゆっくり固め、最後に強い光で仕上げる。

これらのテクニックについても、いつか実験で詳しく検証してみたいと思っています!!


納得のいく仕上がりのために

大きい作品を作る方や、プラ板のコーティングにレジンを使う方にとって、「反り」は作品の価値を決める重要なポイントです。

今回の実験を行うまでは、しっかり差が出るか不安もありましたが、化学的な組成の違いがはっきりと数値(浮き)に現れた興味深い結果となりました。

「なぜこのレジンは扱いやすいのか?」「なぜ思った通りに仕上がらないのか?」

その答えを知ることで、作品作りがもっとスムーズに、もっと楽しくなることを願っています。


今回の比較が、皆さんのレジン液選びの参考になったら嬉しいです。

次回以降の実験結果も、どうぞお楽しみに!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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