レジンの「ベタつき」のはなし

レジン作品を作っていて、「ちゃんと硬化したはずなのに、なんだかベタベタする…」そんな経験はありませんか?
せっかくきれいに作れた作品なのに、表面がペタペタしていると、ちょっとがっかりしますよね。

レジンのベタつきには大きく分けて2つのパターンがあります。

ひとつは、硬化させた直後からベタついている場合。
もうひとつは、作ったときは問題なかったのに、しばらくしてからベタついてくる場合です。

この2つは、原因が同じとは限りません。
今回は、それぞれのベタつきがなぜ起こるのか、そしてどう対策すればいいのかを、レジンの硬化の仕組みも交えながら解説します。


目次

① 硬化させてもベタつきがなくならない

まずは、硬化直後からベタベタしているケースです。

「ライトを当てたのに、表面がなんとなくペタペタする」「追加で硬化しても、なかなかベタつきが取れない」という状態ですね。

なぜベタつくの?

UVレジンやLEDレジンは、光を当てることでレジンの中の成分が反応し、分子同士がつながって固まっていきます。
ただ、ライトを当てれば必ず一瞬で100%反応する、というわけではありません。

光が十分に届かなかったり、レジンの厚みがあったり、着色によって光が通りにくくなったりすると、硬化が十分に進まないことがあります。
その結果、未反応の成分が残り、ベタつきとして現れることがあります。

ベタつきが気になるときに確認したいこと

まず確認してほしいのが、使っているレジンとライトの相性です。
レジンには、それぞれ反応しやすい光の波長があります。
レジンの推奨波長と、使っているライトの波長が合っているか確認してみてください。

そして、もうひとつ大切なのが光の届き方です。
モールドを使って厚みのある作品を作る場合、表面には光が当たっていても、底の部分まで十分に光が届いていないことがあります。

そのため、表と裏の両方からしっかり硬化させることも大切です。

ほかにも、

  • レジンを一度に厚く入れすぎていないか
  • 着色剤を入れすぎていないか
  • 封入物で光が遮られていないか
  • ライトが劣化して光量が落ちていないか
  • 推奨されている照射時間を守っているか

なども確認してみましょう。

また、レジン液そのものの状態も関係することがあります。
長期間保管していたレジンは、保管環境などによって状態が変化している可能性もあるので、いつもと違う硬化状態になった場合は、レジン液自体の状態も確認してみてください。

※2液性のエポキシレジンの場合は、主剤と硬化剤を決められた比率で正確に計量することがとても重要です。


② 作ってから時間が経ってベタついてくる

次は、少しやっかいなパターンです。

作った直後はツルツルで、問題なく使えていたのに、「数か月経ったら、なんだかベタつくようになった」「何年も前に作った作品が、最近ベタベタする」というケースです。

なぜ後からベタつくの?

レジンは、硬化したらその状態が永遠に変わらないわけではありません。

時間が経つことで、紫外線や熱、湿度などの影響を受け、少しずつ劣化していきます。

特に紫外線は、レジンの劣化を進める大きな要因のひとつです。

硬化後の樹脂の中で起こる化学的な変化によって、表面の状態が変わったり、黄変したり、場合によってはベタつきとして感じられることもあります。

また、レジンの種類によっても、経年による変化のしやすさは異なります。

「作ったときはきれいだったのに、何年か経ったらベタついてきた」

という場合は、硬化時の条件だけではなく、硬化後のレジンそのものの劣化も考えてみてください。

できるだけ長くきれいな状態を保つには?

レジン作品を保管するときは、できるだけ

  • 直射日光を避ける
  • 高温になる場所を避ける
  • 湿度の高い場所を避ける
    ことを意識しましょう。

特に窓際など、長時間紫外線が当たる場所は避けたほうが安心です。

そして、長く使いたい作品を作るのであれば、どんなレジンを使うかも大切です。

レジンにはそれぞれ特徴があります。
硬さ、透明感、黄変のしやすさ、粘度などだけではなく、長期間使用したときの変化も、レジンを選ぶときのひとつのポイントになります。


もしベタついてしまったら?

では、ベタついてしまった作品はどうすればいいのでしょうか。

まず、ベタついているレジンを素手で触り続けるのは避けましょう。
硬化が十分でない場合、未反応の成分が残っている可能性があり、皮膚への接触を繰り返すことで、レジンアレルギーにつながる可能性があります。

硬化不足が原因であれば、適切な条件で追加硬化することで改善する場合があります。

一方で、長期間経過した作品のベタつきのように、レジンそのものが劣化している場合は、追加でライトを当てても元の状態には戻りません。

表面の状態によっては、表面をエタノールで拭き取ってからコーティングし直すことで、表面をしっかり固めてあげましょう。


レジンのベタつきは「硬化不足」だけじゃない

今回お話ししたように、

① 硬化させてもベタつく

② 時間が経ってからベタつく

この2つでは、考えるべき原因が違います。

レジンは、硬化させて終わりではなく、その後も環境の影響を受けながら少しずつ変化していきます。

せっかく作った作品をできるだけ長く楽しむためにも、硬化するときだけでなく、保管するときの環境にも少し気を配ってみてください。

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